新たに、
真田丸の正室・春(竹林院)役に
松岡茉優(まつおかまゆ)さんに決まり
ますます、楽しみが増えた真田丸ですが、
今日は2月28日放送予定の
第8回『調略』を楽しむための予備知識として
春日信達(かすがのぶたつ)なる人物を
ご紹介したいと思います。
それでは、いきましょう!
小見出し
【武田四天王の父とは、似つかわしくない息子】
春日信達(かすがのぶたつ)は、
武田四天王のひとり、
高坂弾正忠昌信(こうさかだんじょうちゅうまさのぶ)
の次男坊であります。
むむ!あれ!春日と高坂?
全然苗字が違いますが、大丈夫です(笑)
父・高坂昌信は、本来の性は、
春日(かすが)なのですが
一時期、香坂(こうさか)氏、
の養子に入った時期があるので
春日から高坂へ名前を変えております。
しかし、しばらくするとまた元の
春日性へ戻しているので
このように、名前が違うのですが……
高坂昌信は、
なんと百姓の身分だったのを
あの武田信玄が、昌信の才能を見込んで
奥近習衆として、
信玄に仕えることになりました。
ちなみに、武田信玄は、
有能ある子弟(してい)や人質を
奥近習衆に取り立てて、
武将として育てています。
真田信繁の父、
真田昌幸も武田信玄の奥近習衆に抜擢されて
活躍しています。
信玄学校の卒業生ですね(笑)
この高坂昌信は、若い頃、
絶世の美男子だったと言われ、
信玄から、かなり可愛がられたそうです。
禁断の愛ですね(笑)
戦国時代は、男色がごくごく当たり前。
あの、上杉謙信も女よりも、男が良かったので
生涯独身だったとも!?
この高坂昌信は、容姿もさることながら、
軍略・兵法にとても
優れた武将で、
別名『逃げ弾正(だんじょう)』とも言われおります。
戦の状況判断が的確であった為に
殿(しんがり)を務めることが
多かったので、
そのような名で呼ばれたのだと思います。
ちなみに、殿(しんがり)とは、
戦で退却するときに、最後尾にあって
追ってくる敵を防ぐ部隊のことで、
もっとも死傷率が高く、困難な
役目であるため、
死ぬ覚悟が出来ていないと務まらないたいへんな
役目です。
武田四天王の名にふさわしい
武将であった高坂昌信でしたが、
最後は、川中島にある海津城にて、
病死してしまいます。
亡くなったのは、52歳。
天正6年(1578)なので、武田が滅ぶ4年前に
あの世に旅立ったわけですが、
最後まで武田家のいくすえを
案じて、武田勝頼にいろいろアドバイスを残しています。
【信濃という土地を巡って大紛争】
この高坂昌信には、三人の息子がいたのですが
長男・昌澄(まさずみ)
次男・信達(のぶたつ)
三男・昌定(まささだ)
長男・昌澄(まさずみ)は、天正3年の長篠の戦いで
長篠城の抑えとして派遣。
信長が派遣した酒井忠次率いる
別働隊に奇襲され戦死しています。
ですから、
次男の信達(のぶたつ)が家督を継ぐことになります。
そして、運命の年、天正10年(1582)が来ます。
三月、武田家が滅亡。
このとき、春日信達は、海津城ではなくて
駿河の東の三枚橋城「さんまいばしじょう」(静岡県沼津市)に
移っていました。
が、あっさり武田勝頼が滅んだので
仕方なく、信長に降伏し、
北信濃一体を任された森長可の配下に。
その三ヶ月後には、本能寺の変が起こり、
まだ旧武田領を抑えた
ばかりなので、大混乱!!
森長可は、慌ててとりあえず、
美濃国へ逃亡しようと
動きだします。
その時、春日信達は、
なんと森長可を裏切り、信濃国人衆を
母体とした一揆衆を率いて、
森長可の逃亡をさせまいと
襲います。
そして、森長可は、
手元にいた春日信達の息子を人質と
して抑えていたので、
人質=息子を渡す代わりに、森長可軍を
襲わないという条件で交渉。
その結果、春日信達は、いったんその条件で了承。
だが、すぐに変心をして
執拗に春日信達は、森長可軍を攻撃。
森長可は、鬼武蔵と言われるほどの
武辺者、槍術が得意だったそうです。
なので、逆に撃退されてしまいます。
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(森長可を無事に信濃国を通過できるように助けた人物が一人だけ
いました。その人物とはのちに、真田昌幸のよき相談相手になった出浦昌相[いでうらまさすけ]です。
武田信玄の『三つ者』と言われた忍者集団を統率していた頭領です。出浦昌相[いでうらまさすけ]はいったん仕えたあるじには、
最後まで面倒をみるというポリシーをもっていたのです。かっこいいですね(笑)
無事に信濃を通過できたとき、森長可は出浦昌相にお礼として感謝の刀を手渡しています。)
出浦昌相[いでうらまさすけ]についてはこちらの記事をどうぞ!
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そして、約束を破った為、
助かるはずの息子が無残にも殺されてしまいました。
こうして、さんざん嫌がらせをしたことが
のちのち、たいへんな事になります。
森長可は、その後秀吉に仕えて
小牧・長久手の戦いで壮絶な戦死。
あとを継いだのは、弟の森忠政。
兄の森長可もたいへん気性の激しい人物で、
鬼武蔵というあだ名
があるぐらいの人物でしたが、
弟もやはり、気性があらかった
みたいで、
慶長5年(1600)三月に川中島を収めることに。
そして、領地に到着すると、
なんと18年前の兄・森長可の撤退の邪魔をした
恨みを晴らすため、春日信達の一族全員を探し出して
磔の刑で処刑。
なんとも恐ろしい復讐劇になりました。
知将と言われ武田四天王の
父を持ちながら、このような悲惨な末路をたどることを
読めなかったのは、
かなり残念。
本人自身もとんでもない結末を迎えることになります。
あとは、2月28日の放送をお楽しみくださいね。
ではでは。
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真田兄弟の姉・松は、今後どうなるのでしょうか?
なんと!あまりの展開に、松を演じる木村佳乃さんが椅子から
転げ落ちたそうです(笑)
記事はこちら
➡真田丸の松は、その後数奇な運命をたどることに!?
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真田信繁がもっとも愛した女性とは?
実は、義父大谷吉継の娘・竹林院です。
この大谷吉継の生きざまが、信繁に多大な影響を与えたと
感じています。
記事はこちら
➡真田丸では、正室の竹林院のキャストはないのか?