今年のGWは、お天気も良く
きっとみなさんもどこかにお出かけ
していることでしょう。
当然、わたくし自身も今年は
どこに行こうか、とても悩みました。
GWは、どこに行っても、人だらけ。
なので、毎年というわけでもないですが
自然と室生寺の静かなたたずまいが
頭をよぎります。
室生寺は、奈良県宇陀市にあるお寺で
女人高野と言われ、女性も参拝を
許された歴史あるお寺。
わたくし自身も過去に数えきれない
ほど訪問しています。
室生寺の良さは、やはり自然と一体と
なったなんともいえない
優しいお寺。
特に四季のうつろいに応じて
変化するので、毎回行っても
いろんな表情を見せるので
新鮮な感じがいたします。
とくにGWのこの時期は
シャクナゲのお花が見ごろ。
2017年の5月3日の日に
訪問してきました。
そこには、意外な花が咲いていました。
それでは、いきましょう!
小見出し
【室生寺のシャクナゲが満開!駐車場も紹介!】
わたくし自身は、室生寺へは、
車でしかいったことがないので、
電車等の公共交通機関での
アクセスは下記の室生寺のサイトで
確認していただくとして
私がいつもどこに止めているかを
ご紹介しますね。
まずは、下記の画像をご覧に
なって欲しいのですが、
名阪国道の針インターから
やってきて
②のさかや室生寺前Pの場所に
駐車しました。
車の台数もだいたい20台から30台くらい
止められるスペースで
管理人さんに、
『おいで、おいで』と
案内されるがままに
止めました。
実は、以前までは
無料といいますか
お金がかからない場所に止めていました。
室生郵便局の前を通りすぎて
龍穴神社の前の道の反対側に
大きな駐車スペースがあって
そこに無断で止めていたのですが
今回、2、3年ぶりに
行くと、その駐車スペースに
止められないように
入り口が封鎖されていました。
当然といえば、当然なんですが
みなさんは、ちゃんと有料のところに
止めましょう(笑)
他にも
4番と6番と26番に駐車場が
あるので、選択してくださいね。
初めて来られる方は
入り口付近の26番に止めることを
おすすめします。
2017年5月3日(水)
いつもは、妻と二人で
室生寺に来ていたのですが
今回は、妻の両親も連れて
4人で参拝に来ました。
室生寺前にある橋本屋の前の橋を渡って
拝観料を支払い
さっそく境内へと進んでいきます。
最初に現れるのが仁王門。
そこをおそるおそるくぐりりました。
目の前にあらわれたのは
鎧坂。坂の両隣には、シャクナゲが満開。
あと、仁王門の裏側には
巨大な2枚の絵が飾られていました。
平成26年7月吉日と書かれているので
まだ、最近ですね。
見事な絵でしばらく見とれてしまいました。
鎧坂を登りきると
金堂と弥勒堂が姿を現しました。
弥勒堂は、屋根の吹き替えのための
寄付金を募っていました。
『う~ん。寄付しようかなと』
思った矢先に、
妻が一言。
『あんた!行きましょう!!』
私は、ひきづられるように
階段をのぼって金堂の前に
ふと、足元に国宝
十一面観音菩薩像の写真が
立てかけてあったので
パシャリ。
金堂の拝観経路をぐるりと回って
出てくると
妻と義母が、シャクナゲと新緑の美しさに
見とれていたので、後ろからパシャリ。
そして
階段をのぼると
現れたのが本堂。
本堂前には
石造りの柵で囲まれたいけすが
あり、金魚ではないのかな?
お魚が気持ちよさそうに
泳いでいます。
毎年、思うことなんですが
本堂にきちんとお参りしたことが
なくて、すぐ横の階段から見える
五重塔が、気になって
つい素どうりしてしまいます。
いよいよ五重塔に向かおうとした
その時、
伝、北畠親房の墓と書かれた
墓標が現れました。
『北畠親房?』しばらく考え込んで
いましたが、あまりピンとこないので
素どうりしようかとしたのですが
今回はとりあえず
奥の墓まで、お参りしました。
あとで、帰宅してから
誰なのか気になったので
調べてみると
鎌倉時代から南北朝時代の公卿で
後醍醐天皇ののちの南朝を支えた
中心的人物で
息子に北畠顕家(きたばたけあきいえ)が
いるとわかりました。
北畠顕家は、公卿の息子ながら
新田義貞(にったよしさだ)や
楠正成(くすのきまさしげ)といった
武将達と共に、
足利尊氏(あしかがたかうじ)を撃破
するほどの活躍した
青年で、
たしかに歴史の教科書で
みたような気がします。
【意外な花とは?】
さて、話が横道にそれましたが
いよいよ五重塔に向かおうとすると
階段の途中で不思議なお花を発見。
真ん中からニョキニョキっと
出ているお花もきれいなんですが
私が、気になったのは
葉っぱのほうで、
写真では、あまりそう感じない
かもしれませんが、色鮮やかな
緑で、まるで野菜のように
食べられるような感じが
とても印象的で
『この花って、なんていう花なのかな~。』
なんて、つぶやいていたら
階段を歩いておられた
ご婦人が、
『クリンソウというお花ですよ!』
教えていただきました。
『へ~そうなんですね。』
さすがに知っておられる方は
知っておられるんだなあと
感心するのと同時に
自分の知識不足に
恥ずかしい思いでした。
教えていただいた
ご婦人に感謝感謝。
これもあとで
調べると、
日本原産のサクラソウ科の多年草で、
北海道、本州、四国の山間地の比較的
湿潤な場所に生育するらしくて
サクラソウ科の植物の中では
最も大きいそうです。
ほんと花の名前が一つわかるだけでも
見る世界が、
ガラッとかわるので
ぜひ、室生寺に訪れた際は
見つけてくださいね。
【可憐な五重塔】
さて、五重塔の下から見上げる
場所は、写真を撮る人にとっては
絶好の場所で
行きかう人々の合間を狙って
シャッターチャンスを
待ち構える人で一杯。
そんな中を
登っていくと
どんどん五重塔が
目の前に迫ってきます。
いざ、目の前にすると
『階段下から見ていた五重塔の
イメージ、つまりもっと大きい
五重塔を想像していたのが
いざ、目の前でみると小さいなあ!』
と感じました。
屋外にある五重塔では
国内最小ということで
やはり、その小ささが
なんともいえない感じです。
実際に高さは、16.1メートル。
この五重塔が
実は、平成10年【1998】の台風によって
大打撃を受けています。
平成10年と言えば
私が、26歳で
この台風を私は経験しています。
この年の台風はすさまじく
奈良県を直撃。
↑
これが五重塔に向かって倒れた
巨木の切り株。
中がぽっかり穴が開いている
ところを見ると、
木の中が空洞状態だったのかな!?
凄まじい暴風雨だったことを
職場の工場で、経験しています。
この台風の影響で
五重塔の側に立っていた杉の巨木が
倒れ、五重塔を直撃。
4層、5層目の屋根は
かなり破壊されたものの
軸の部分は、無事だったので
屋根の部分だけを解体修理することに。
翌年から約2年で修理。
費用は約1億五千万。
国が80%・県が5%・残り15%を村と寺で負担。
無事に修理されて
現在の姿に。
この五重塔の修理の際、
建築材料のヒノキが、794年頃に
伐採されたものと最新の年代測定法で判明。
創建当初の奈良時代末期の宝亀年間
【770~781】に近い建物であることが
立証されました。
単純計算で現代から1200年前に
建てられたものということで
まさしく国宝にふさわしい建物です。
五重塔の脇には、
室生寺を創建した
賢憬(けんけい)の弟子で
修円(しゅえん)の廟があります。
修円は、
当時最澄や空海とならんで
当時の仏教界を指導する
有名な学僧だったそうで
室生寺の創建を師匠の賢憬(けんけい)から
引き継いだそうです。
【階段地獄の先に奥の院がある】
五重塔を見て帰ってもいいのですが
せっかく、室生寺に来られたなら
やはり、奥の院まで行ってもらいたいのですが…。
この奥の院に行くまでの道中が
凄まじい階段地獄が、まっています。
私自身も最初に来たときは
この奥の院まで、足を運ばなかったのですが
ある時、ふとせっかくだからと
奥の院まで行ってみようという気になり
足を運んだのですが、
一歩足を踏み入れるとそこは
杉の巨木が何本も立ち並び
下界とは、別世界。
しかも、国天然記念物で
室生山暖地性シダ群落がそこかしこに
ある貴重な場所だそうで、
採取厳禁と書かれていました。
義父と一緒にあるいていると
義父が、突然
『こうゆう落ち葉が堆積したところは
マムシが出るから、やばいぞ!』
っと言った矢先に
このような看板が!!
義父の言ったとうり。
これは、うかうか足を踏み入れると
とんでもないところで
植物を採取なんかしようと
思って足を踏み入れたら
えらい目に合いそうです。
さて、この階段の傾斜が
みなさんが想像しているよりも
急角度で、きつい、きつい。
みなさん、『はっ~はっ~』と
息遣いが聞こえるぐらいに
ヘトヘトになりながら
登っておられました。
普段私も自動車通勤なので
足を鍛えていないもんだから
こうゆう時に普段の運動不足が
もろに出てしまいます。
途中に
『ちょっと一休み』と書かれた
場所で休憩を入れながら
何とか上をめざして
あるいていると
なんだか、清水寺の舞台みたいな建物が
やっと見えてきました。
やっとの思いで
『着いた~。』と叫ぶと
奥の院の到着。
とりあえず、疲れた体を休めようと
奥の院の 御影堂の反対側に座る場所を
見つけて一休み。
実は、この場所、登ってくるときに
見えていた清水の舞台の上なのですが
案の定下を見ると
人影や車が、小さな点のように見えます。
ここ最近、室生寺に来ると
必ず奥の院のこの場所で休憩。
吹き渡る涼しいそよ風に
とても癒されます。
さて、納経所脇に売られていた
交通安全のお守りを買って下山。
帰り道は、
登りと違って断然に楽ですね(笑)。
途中で、新郎新婦の姿をした
美男美女が、たくさんのスタッフや
カメラマンらしき人を従えて
いたのを横目で見ながら
どんどん下山。
登ってくるときには気づかなかったのですが
仁王門をくぐって、鎧坂に向かうまでの途中の
池らしきところに
ご婦人に教えていただいた
クワンソウが、群生していました。
ようやく室生川にかかる
太鼓橋と言われるところまで
戻ってきて
橋のたもとにある
食事処 橋本屋で昼食を取りました。
【実は室生寺が、本命ではない!?】
この日は朝7時に私の自宅を出て
着いたのが、9時半ぐらい。
実は、室生寺がメインではなく
その先の室生龍穴神社の巨木を見たくて
足を運んでいました。
この龍穴神社は、室生寺よりも歴史が古く
境内は、うっそうとした杉の巨木が
立ち並び、怖いぐらいの何か
出てきそうな感じの場所です。
いわゆるパワースポット的な
感じでパワーをもらいに行きました。
この杉の巨木を見たくて
今回も来て、そのついでに室生寺を見て回る
という感じでした。
特にこの案内図にある
而二不二(ににふに)の神木は、特に巨大で
一度見るとその巨大さに驚きを
隠せません。
【巨大すぎて写真枠に収まらないぐらいです】
この杉は、二本の杉が途中から
ひっついたようにも見えるし
逆に、一本だった杉が途中から
2つに分かれたようにも
見えます。
而二不二(ににふに)とは
真言宗の最も大切な言葉で
物事には、表と裏の二つの面があって
表だけや、裏だけでは存在できない
切っても切れない関係をあらわす言葉が
而二不二(ににふに)という言葉
だそうです。
なんだか難しいですね。
【まとめ】
日頃、お疲れのサラリーマンの方や
それ以外の方でも、すこし心がもやもや
した気分のある方なら
室生寺もいいのですが
室生龍穴神社を訪問することを
おすすめいたします。
杉の巨木を眺めながら
この杉は、この場所で
長い年月、それこそ人間と比べたら
はるか昔から存在していて
いろんな人間を見てきていて
人間の一生のはかなさや
悩みなんて、この杉のいっしょうからしたら
ちっぽけなもの。
そんなに深刻に悩まなくても
きづけば、あっという間に
自分の存在なんか、この世から
消え去っているんだから
もっと、のびのびと
自分の好きなようにいきたらどうなの?
と問われているような感じが
いたします。
自分のちっぽけさを感じるために
たまにこの巨木を眺めるのも悪くないなと
思いながら、終わりたいと
思います。
よかったら、龍の住み家と言われる
龍穴まで足を運んでくださいね。
ではでは。