リオオリンピック【8/5~8/21】の熱戦も終わったわけですが、
大会最終日に、行われた男子マラソンの結果は、非常に気になりましたよね。
でも、日本代表選手の結果ではなくて【失礼な話ですが】お笑い芸人でマラソン選手でもある猫ひろしさんの結果が、とても気になりました。

それでは、気になる猫ひろしさんのリオオリンピック結果と共に
猫ひろしさんについて、シェアできたらと思います。

それでは、いきましょう!

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【お笑い芸人・猫ひろしさんとは!?】

結果については、のちほど解説するとして
その前に、猫ひろしって誰?

という人の為に、簡単に紹介しますね。

『猫ひろし』はもちろん芸名で、本名は、瀧﨑 邦明(たきざき くにあき)。1977年8月8日生まれの現在39歳。出身地は千葉県の市原市。

身長147㎝と小柄な体型ながら、足がとても速かったそうです。
ですが、高校時代の部活は卓球部だったそうで、たまに足の速さを頼りにされて陸上部の記録会に呼び出されることがあったそうです。

しかし、当の本人は陸上に興味はなくて、お笑い芸人をやりたくて上京し目白大学に入学。大学時代もお笑いライブ等を見に行ったりして芸人になる夢を追いかけておられたそうです。

大学卒業後は、漫才をやっていたそうですが、相方がすぐに辞めたので、仕方なくピン芸人として活動していくことに。

そして師匠でもあるハチミツ二郎さんが社長を務めるインディーズお笑い事務所「トンパチプロ」にてデビュー。当時、26歳。


この師匠でもあるハチミツ二郎さんによって『猫ひろし』と命名されたそうでこの芸名に落ち着くまでに、30回以上改名したとか。
この名前に落ち着いた理由は、本人が猫好きだったということからだそうです。

猫さんの一発芸で思い浮かぶのは、やはりビキニパンツ一丁で、両手を猫の手のように広げて、『ニャー』と叫ぶあの芸ですよね(笑)

【マラソン選手としての才能が開花!?】

そんなお笑い芸人としての道を突き進んでいた『猫ひろし』さんがどうしてマラソン選手として活動するようになったのか?

それは、TBSテレビの特番『オールスター感謝祭』という芸能人がたくさん出演するクイズ番組での企画・赤坂5丁目ミニマラソンというものがあるのですが、このミニマラソンの勝者が誰かを予想するというクイズなのですが、番組をご覧になられた方なら、わかると思うのですが、最後まで結果が誰になるのか、ハラハラドキドキものです。

このミニマラソンの面白いところは、コース上にある【心臓破りの坂】と言われるTBS放送センター正面玄関横からAスタジオに入れる大道具搬入口へ続く、とてつもない傾斜角がる坂があるのですが、マラソンを観戦しているこちら側が苦しくなるぐらいの坂での逆転劇が、何回も起こります。

さらに、出場する選手は、芸能人の中でも走り自慢の人から、ど素人まで
個々の選手の能力差がとても、激しいので、あらかじめ有力選手は、タイム測定しておいて、ハンデをつけられます。

例えば、過去にオリンピックでメダルを取った選手でケニア出身のワイナイナ選手などは、一人だけ、みんなから2分も3分もあとからスタートを切るという過酷なハンデがつきます。

ですが、走りだしたら、別次元、ドンドンマラソン参加者を抜き去りトップの選手に追いつき、参加者を苦しめる【心臓破りの坂】で追い越すことになります。

もともとスポーツ選手でもない芸能人が走るわけですから、ゴールが近づくにつれて、バテバテになるわけですが、このマラソンに出場した『猫ひろし』さんの走りは、素晴らしく失速するどころか、最後までその走りは持続されたまま、ゴールされます。

この企画の申し子のようにマラソンの才能を開花させた猫ひろしさん。
猫ひろしさんの走りは、まさしくプロのマラソン選手並みで、年々ハンデが重くなり、今ではプロ選手並みのハンデが課されています。

ちなみに、猫ひろしさんは、赤坂5丁目ミニマラソンで過去4度優勝
【2008年春・2011年春と秋・2013年秋】

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【カンボジア代表選手として】

猫ひろしさんは、マラソン選手としての自分の才能を開花させたわけですが
それは、あくまで番組の企画内だけのことで、実際のプロ選手ではないのですが、猫ひろしさんの凄いところは、自分の才能に磨きをかけるためにさらなるレベルアップのため、国際マラソンでもある東京マラソン2010に出場。

この大会に出るさい、3時間以内での完走を目標設定にし、この目標が達成できなかったら、猫ひろしの芸名から本名である瀧﨑 邦明(たきざき くにあき)に戻すと宣言。

結果は、326位で2時間55分45秒と無事に目標達成。

まさしく、有言実行。才能ももちろん必要ですが、本人の努力もなければ、この結果は出ないと思うので、とにかく猫ひろしさんの努力の賜物ですよね。

そしてこの時点で猫ひろしさんの頭の中には、ある夢が膨らんでいたそうで。それは、2009年8月29日に出演したある放送番組で、カンボジアへ帰化してオリンピック出場を目指すというプランが堀江貴文さんから持ち上がり、まだその時点では、本人も『まさか!俺がオリンピック選手になるとは』思っていなかったと想像されるのですが、

東京マラソン2010で目標を達成した時点で、『国籍変更をしてオリンピックを目指すという』のも夢ではないかもと感じたそうです。

東京マラソン

そして、その後も国際試合のマラソンに出場しつづけ、2010年12月に行われたアンコールワット国際ハーフマラソンで3位という好成績を叩きだす。

この成績がきっかけで、なんと!カンボジア側からオリンピック代表として出場しませんか?と働きかけがあったそうです。

もちろん、猫ひろしさんも願ったりかなったりで、2011年2月に国籍変換の手続きを申請、同年11月9日カンボジア国籍を取得。

翌年の2012年2月5日の別府大分マラソンにおいて、2時間30分26秒をマーク。このタイムが前回の北京オリンピック(2008)カンボジア代表内定の基準タイムとされていた『2時間31分台』をクリアしていたので、2012年3月25日にロンドンオリンピックのカンボジア代表として決定。

しかし、前回の北京オリンピックでカンボジア代表であった『ヘム・ブンティン』選手を除外して帰化した猫ひろしさんが同国の代表になることに、日本でも物議をかもしだしました。

この『ヘム・ブンティン』選手は、カンボジアの小さな農村の出身で9人兄弟のうちのひとりで、生活は貧しく、しかも練習している陸上競技場もボロボロで日本とは、練習環境が全然ちがうとのこと。北京オリンピック代表に決まった時も、ランニングシューズを買う資金すらないありさまで、その苦境を知ったイギリス人から新しい靴が送られたそうです(悲)

猫ひろしさんに負けまいとロンドンオリンピック代表を目指していた『ヘム・ブンティン』選手は、2012年4月15日のパリマラソンに出場。そこで、2時間23分29秒というカンボジア新記録を更新。しかし、すでにカンボジア代表に内定していた猫ひろしさんの決定は、くつがえることはありませんでした。

このヘム・ブンティン選手は、猫ひろし選手よりも7分近い早いタイムを出していてしかも、2012年当時26歳。対する猫ひろし選手は、34歳。しかも、日本からの帰化しているので生粋のカンボジア人でもないので、普通に考えれば、分(ぶ)が悪いのですが、これには、カンボジア政府の損得勘定が影響したと思われます。

というのも、カンボジアオリンピック委員会(NOCC)は、独立した組織ではなくカンボジア政府観光省傘下の組織なので、日本人から帰化した猫ひろしさんをオリンピック代表選手とすることで、同国で行われるマラソン大会のPRとしての役割を期待され、日本からの出資いわゆる協賛企業を募るためにどうしても、必要という判断がされたと思われます。

当時のNOCC会長は、トン・コン観光相が兼務していたのでなおさらですね。
そして、ヘム・ブンティン選手はカンボジアオリンピック委員会と対立関係にあったのも、良くなかったという説もあります。

しかし、このNOCCの決定は、国際陸上競技連盟もおかしいと感じていたみたいで、2012年5月8日

★【過去に国際競技会での代表経験がない】
★【国籍取得から1年未満かつ連続1年以上の居住実績がない】

というこの2点から参加資格を満たしていないということで猫ひろしさんの参加資格を認めないことをカンボジア側に通知し、カンボジア側もこの通知を受け入れるということになり、猫ひろしさんのロンドンオリンピック出場は絶望的になりました。

【次のリオオリンピック出場を目指して!】

2012年のロンドンオリンピック出場の機会を逃した猫ひろしさん。次のリオオリンピックまで、4年。34歳になっていた猫ひろしさんにとって4年はとても長いし、いくらカンボジアマラソン界の層が薄いとはいえ、4年間ずっと体力を維持しつづけるのは、たいへんなことですが、猫ひろしさんはあきらめませんでした。

食事制限や日々のトレーニングを積み重ねつつ、カンボジア代表として国際大会で常に1位の記録を叩きだしつつ体調を整えるは、並大抵のことではなかったはずです。

そして、本年2016年、2月にカンボジア代表として東京マラソンに出場。
カンボジア人最高タイム、2時間32分12秒とマーク。その後のカンボジア代表選考会の5月のレースで優勝。タイムは、2時間44分02秒。

そして念願であったリオオリンピック代表選手としてカンボジア人として出場。

長くなりましたが、結果は、出場155人中139位【リタイア15選手】で完走。
完走した選手の中では、ベベから2番目でブービー賞。

タイムは2時間45分55秒

本人が希望していた2時間30分を切ることはできませんでしたが無事に完走。お笑い芸人でありながらも、夢をあきらめずに最後まで貫き通した走りに、感動しました。残念ながらテレビでの映像は、どうしても先頭集団ばかり映るので、走っているシーンは見られませんでしたが、最後のゴールシーンはこちらをどうぞ。

男子マラソンを完走した直後、まだまだ元気な猫ひろしさん

ゴール直後の観客を大いに盛り上げたパフォーマンスに猫ひろしさんらしい人間性を感じることができますね(笑)

『ニャー』をやって欲しかったな~。